帯状疱疹の原因と初期症状、虫刺され・おできとの見分け方、予防など byNHKためしてガッテン7月8日

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帯状疱疹の原因と初期症状、虫刺され・おできとの見分け方、予防など byNHKためしてガッテン7月8日

虫刺されのような発疹が突然ポツンと出て、それが帯状に広がり、痛みを伴う赤いブツブツとしたおでき。しかも体の片側にしか広がらないことが多い。それが帯状疱疹の症状です。日本では今、帯状疱疹にかかる人が増えており、またこれからも、ある理由で増えると想像されます。


時にはひどい激痛を伴い、半年間病院に通ってやっと痛みが治った人もいます。痛みの期間は人それぞれで、2,3回再発を繰り返す人も。そうならないために、NHKのためしてガッテン(2015年7月8日)でやっていた最新情報をもとに、帯状疱疹の原因、初期症状、虫刺されや単なるおできとの見分け方、予防方法、効果的な対策などをまとめました。

帯状疱疹の原因は、水ぼうそうウィルス


帯状疱疹は、驚いたことに、水ぼうそうのウィルスが原因なんです。多くの子どもがかかる「水ぼうそう」。水ぼうそうは、やがて治って保育園や幼稚園、小学校に行くことができるようになりますが、でも、治ったと思っても、実は少しのウィルスが残っています。


shinkeisetsutoha.pngそして残ったウィルスは、神経に入り込み「神経節」という神経細胞が多く集まっているところに潜んで隠れています(少し専門的に言うと、DNAを残しているのです)。神経は、背中にある脊髄からお腹のほうに向かっていますが、その脊髄に近い部分などにあるのが「神経節」です(図の黄色い楕円形のところ)。


体の免疫力が加齢・ストレス・病気などで落ちたとき、この「神経節」に潜んでいるウィルスが活動を始め、神経の中で増殖しながら神経を通過して皮膚の表面に出て発疹となります。体幹で発症する場合、脊髄あたりからお腹のほうに向かっている神経に沿って出てくるので、背中からお腹に向かう帯状に赤く発疹することが多くあります。

帯状疱疹の発疹が多い場所と、発疹前の自覚症状・初期症状、虫刺されなどとの見分け方


発疹がでやすいのは、次の場所です。
第1位 胸周り:背中から胸に向かってぐるっとでる
第2位 お腹周り:背中からおへその方にぐるっとでる
第3位 目の上から頭部の部分


第1位と2位で合わせると、全体の約6割。でも、他にも、顔や腕、足に出る人もいるので、なかなか発疹の場所だけでは、虫刺されや単なるおできとの区別・見分け方は難しいですね。


そこで、帯状疱疹体験者700人にためしてガッテンが調査したところ、発疹ができる前に自覚症状・前触れがあったという人が多くいました。その自覚症状とは、発疹が出る前に、なんとなく皮膚に感じる痛みや違和感。痛みは「チクチク」「ズキズキ」「ピリピリ」「ズキンズキン」などと表現されますが、つまりは、神経の中を電気が通っているような痛み。ウィルスが神経を通過しているときに、感じるものなのです。


この自覚症状・前触れは、初期症状の発疹(最初の発疹)が出るよりも1週間前に感じた人も、1日前に感じた人もいました。


そこで、皮膚の内側に痛みや違和感を感じたら、そこを観察し続けましょう。そこに、ブツッとおでき(発疹)ができたら、帯状疱疹の可能性が高いということです。帯状疱疹の初期症状は、まるでにきびや虫刺されのようなブツッとした発疹(おでき、ふきでもの、虫にさされた跡みたいに見えます)。発疹が出たら、すぐにお医者さんに行きましょう。通常は、この初期症状の時から痛みを伴うことが多くあります。

帯状疱疹の疑いがあったら、すぐにお医者さんに行き薬を服用する


上記の自覚症状で帯状疱疹かなと思ったら、くどいようですが、すぐにお医者さんに行きましょう。


帯状疱疹で大事なのは、なるべく早くお医者さんに行くこと。遅くても3日以内に行くことが望ましいと言われます。早くお医者さんに行って、処方された薬を服用すればそんなにひどくならずに治る可能性が高いようです。お医者さんによっては、薬を受取ったら、すぐその場で服用するように、という人もいるそうです。


taijo-process.pngまた自覚症状がない人も2割ぐらいはいます。何も前触れがなくても、帯状疱疹なら、ウィルスがどんどん増殖します。おできを見つけ、1日目より2日目になって発疹の面積が広くなっていたら、帯状疱疹かもしれません。また発疹と痛みが同時に始まることも多いのが帯状疱疹です。もしかしたら?と思ったら、念のため、お医者さんに行きましょう。

帯状疱疹の予防方法


予防に一番いいのは、水ぼうそうウィルスのワクチン接種。ワクチンとは、増殖の力を弱めたウイルスで、身体の中に入れると免疫ができます。そのため水ぼうそう、そして帯状疱疹にも、かからなくなります。ワクチンのウィルスが神経節に入ることもありますが、復活する力は弱いので安心です。


水ぼうそうのワクチンは、1歳児と2歳児が、2回(3か月以上あけて)受けることに現在なっています。そして2014年10月から原則無料。水ぼうそうも、将来的には帯状疱疹も予防できるので、子ども達には絶対に受けさせておきたいワクチン接種です。


でも、無料となってほぼ100%の子どもがワクチン接種を受けるようになると、水ぼうそうにかかる子どもが減ります。すると皮肉なことに、周囲の大人の免疫力が強化される機会が減ってしまうのです。


水ぼうそうは空気感染。ウィルスが飛んで、感染する病気ですが、例えば保育士さんなど、水ぼうそうの子どもに接触する機会が多い人は、水ぼうそうや帯状疱疹になりにくいということが分かっています。元気な大人は、水ぼうそうウィルスに接することで免疫力が強化されていたのですが、その機会が減るので、免疫が強化される機会も減ってしまいます。


アメリカでは、1995年から子どもの水ぼうそうワクチンが定期接種になりました。すると、大人の帯状疱疹は、1.5倍に増加しました。これと同じ現象が、日本でも近い将来起きるのではないかと想像されています。


大人の場合、水ぼうそうワクチンを接種してもらうのは、現在は自費で、1万円前後費用がかかりますが、皮膚科や内科に行くと大人でもワクチンをうってくれます。(ただし、帯状疱疹予防というよりは、水ぼうそう予防と言ったほうが、今は理解してもらいやすいかもしれないそうです)


では、どんな大人がワクチン接種を受けておいた方がいいかというと、
50代以上になると急に発症者が増えるので、50歳以上の人。(50代で一度ワクチン接種をしてもらい、10年ぐらいしたら2度目をうつと良いとお医者さんのアドバイス。)
●過労で免疫力が落ちた時が一番なりやすいので、50歳以上の、仕事が忙しいなどストレスや過労がある人
●2型糖尿病の人、悪性腫瘍(がん)の人(これらの人は帯状疱疹になりやすいため)


水ぼうそうをしたことのある大人の、約9割の人が、帯状疱疹になる可能性があるそうです。30代、40代でも、毎日の生活で免疫力を落とさないように気をつけることが大事です。


そしてもし、過労やストレスがなくて帯状疱疹になるなど、原因に心当たりがなくて帯状疱疹になった場合には、もしかしたら大きな病気が隠れているかもしれないので、人間ドックなどで精密検査を受けましょう。


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